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中小企業の事業承継:自社株相続

相続による中小企業の事業承継においては、後継者への経営権の安定的な承継と相続税納税がスムーズにおこなわれるかどうかが重要なポイントである。

経営権の承継は自社株の相続による。この自社株は欠損等がなければ一般的に高く評価される一方で、中小企業の株式は換金性に乏しいため、納税資金の確保が困難といわれる。

また、被相続人が後継者に遺言等ですべての自社株を相続させるとしたとしても、他の相続人からの遺留分請求がなされた場合にこれを拒むことができない。

後継者にとって、経営権確保のための自社株相続と遺留分の支払・相続税納税というのは高いハードルとなっていた。中小企業が持つ高度な技術が、相続税納税と株主分散によって失われかねないような現状である。

今国会に提出される「中小企業事業円滑継続法案」によると、経済産業省が認めた後継者が他の相続人と金銭での対応などで合意して家庭裁判所の認可を受ければ、基礎財産から生前贈与された自社株を除外できるようにする。この場合自社株に相当する部分は金銭等で対応することが可能となるようだ。

自社株については相続税評価額を一定の条件の下で8割減額するという08年度税制改正案もあり、中小企業の事業承継を円滑に実施するための制度が整備されつつある。
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