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AIGの金利負担30億ドル?

 AIGがFRBからの融資枠の850億ドルをほぼ使い切っているという今日の新聞記事。

資金繰り難に陥った米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が政府支援を受けて1ヶ月。米連邦準備理事会(FRB)によると、AIGは16日までに829億ドル(約8兆4千億円)を借り入れ、当初の融資枠850億ドルをほぼ使い切った。
 AIGはデリバティブ(金融派生商品)取引の相手方への担保差し入れなどで、引き続き多額の現金が必要。9日にはFRBから378億ドルの追加枠の提供を受け、総枠は1228億ドルに膨らんだ。

 最近は単位が大きすぎて何のことかわからなくなってきていますが、それにしても金利や手数料も馬鹿になりません。

AIGは融資枠設定に対して2%の手数料を払うほか、実際に借りた金額に対して年13%前後、未使用枠にも年8.5%の利息を払う。単純計算で現在までに30億ドルもの負担が発生している。


 850億ドル×13%÷12ヶ月=9億ドル
 850億ドル×2%=17億ドル
 400億ドル×8.5%÷12ヶ月=6億ドル
 合計で30億ドルということでしょうか。ものすごい金利負担です。
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有価証券の評価と金融機関

【日本経済新聞08.10.20より】
中川昭一財務・金融担当相は19日出演したテレビ番組で、銀行などの有価証券の含み損処理のあり方を見直す可能性を示唆した。現在のルールでは含み益が自己資本を押し上げる効果に比べ、含み損が自己資本を減らす効果の方が大きい。株価下落で銀行の自己資本が減り、融資余力が下がれば、中小企業向け融資が滞る一因になるとの見方もある。


 株価の含み益と含み損の自己資本に与える影響は、一般企業では同じですが金融機関では異なります。現在の金融商品会計では当然有価証券は時価評価であり、税効果分を除いて含み損益は純資産の部に有価証券評価差額として計上されることは一般企業でも金融機関でも同じです。

 違うのは、自己資本規制における「自己資本」の定義が異なることです。

銀行の自己資本は資本金などの「中核的資本(Tier1)」と、劣後ローンなどの「補完的項目(Tier2)」からなる。中核的資本が多いほど資本の質が健全とされ、補完的項目は中核的資本と同額までしか積むことができない。


 有価証券の含み益が出ている場合はその税効果調整後の金額を補完的項目に計上する一方、含み損が出ている場合は中核的資本から差し引くことになります。
 したがって、株価が下落している状況ではTier1が少なくなり、それにともなってTier2も限度額を越える部分が資本としてみなされないわけです。

 金融機関が貸し出しを増やそうにも、融資はリスク資産であるためそれに見合う自己資本が求められることとなります。株式市場の低迷は貸し渋りの原因ともなるわけです。

時価会計の一部凍結、銀行業界は歓迎

 金融商品の時価会計を一部凍結する検討が始まったことを、銀行業界はおおむね歓迎しているようです。

【日経ネット08.10.18より】
証券化商品や債券など市場の混乱が経営に与える悪影響を軽減できるためだ。一方、企業会計の専門家などからは「金融機関が抱える金融商品の損失が見えにくくなり、情報開示の流れに逆行する」との批判も出ている。


 監査をやっていて思うことは、市場のない商品の時価なんて評価しようがないということ。引当金もそうで、見積りはどこまで行っても主観的なものです。

 ところで、仕組債のような複合金融商品については時価会計の凍結にあたってはどのように扱われるのでしょうか。新聞紙上では明らかになってないように思いますが、保有目的の変更とおなじように時価評価凍結となるのでしょうか。

 その場合は税務上の処理も問題になってきます。
 ・会計→取得原価
 ・税務→時価
 などという扱いにはならないでしょうね、いくらなんでも。

時価会計 凍結

 日米欧が一斉に、金融機関や企業が保有する債券や証券化商品などの金融商品を時価で評価する時価会計の適用を一部凍結する方向で動き出しました。

【日本経済新聞08.10.14より】
国際会計基準審議会(IASB)は13日、金融商品の時価評価方法に関して、米国会計基準と比べ不利が生じないよう規則の一部を緩和した。金融危機で金融機関の財務に不透明感が強まる中、国際会計基準を採用する欧州の金融機関などと、米国会計基準を採用する米金融機関などとの間で、市場の評価に混乱が生じないよう配慮する。

 適用時期は早ければ2009年3月期となるようで、金融機関の中間決算発表の集中する11月半ばには決まりそうです。凍結する内容は売買目的から満期保有目的への変更を認める(条件は未定)もので、したがって株式は対象外。

企業が保有する金融商品などは売買目的の場合は時価評価が必要だが、満期保有などの場合は評価額をすぐに変えなくてもよい。国際会計基準では「売買目的」から「満期保有」などへの区分変更を認めていなかったが、米国会計基準では長期保有する際などに区分変更を認めるケースがあった。このため、国際会計基準も米国に合わせる形で、7月1日にさかのぼって区分の振り替えを認めることにした。

 しかし、含み損を顕在化させないこの処置は"劇薬"であり、賛否も両論です。これまでの時価会計への流れに逆行するものです。本来の時価は、平常な市場で決定される公正価値であるべきであり、

 【時価】とはなんなのか

ということを考え直す時期でしょう。

サブプライムの助長

住宅ローン商品の多様化
 2/28(two twenty-eight)に代表されるような住宅ローン商品の多様化により、サブプライム層が借金しやすいような設計の商品がでてきた。当然それは、住宅転売を前提とした商品設計である。

金融機関の貸出姿勢
 日本では延滞履歴のある個人に貸出する事はほとんどないが、アメリカではリスクに見合った金利を収受でき、全体として貸倒が一定の範囲に収まれば(つまりは全体として儲かれば)いいと考えて融資する。日本では「サブプライム層に対する住宅ローン」などという言葉自体がない。

証券化技法の高度化
証券化により、複数のローンを細分化してリスクを分散させる「証券化」の技法はそれ自体としてはすぐれたもの。しかし、リスクが分散されるという事はその分、貸出側の融資実行時のチェックが甘くなることを意味する。融資モラルの低下。

アメリカでは住宅ローンブローカーなるものが存在するらしい。住宅がほしい人を銀行に紹介し、斡旋手数料をもらう。
ブローカーはだれでもいいから住宅ローン契約を締結させたがり、一方銀行は最後まで返済を受ける立場であるから、ローン返済能力を慎重に見極める。ブローカーと銀行には相互牽制の機能が働いていた。
ところが証券化が進むとチェック機能は働かなくなる。ローン債権を売却してしまうわけであるから、銀行にリスクは残らない。どうせ売ってしまう債権なんだから、誰に貸したって問題はないから。


バーゼル?規制
バーゼル?による自己資本規制の強化。リスク資産に見合った自己資本を求めるもの。
リスク資産であるローン債権が増えれば、その分自己資本を積み増さなければならない。ところが債権を売却してしまえばローン債権はBSから消滅するため、積み増しは不要である。

住宅バブルの原因

アメリカの低金利政策
 ITバブルの崩壊、同時多発テロの発生、会計不正疑惑等で米経済は不況に。米政府はてこ入れのために政策金利を6.5%から1%へ設定し、金利支払負担が減少して消費は拡大し、景気は回復した。当然、高額商品である住宅販売は増加した。

株式市場から不動産市場へ
 ・ITエンジェルはITバブルで痛い目にあった株式市場から不動産市場へむかった。
 ・不動産にかかる税制優遇
 
世界的なカネ余り
 ・ITバブル崩壊による設備投資資金が行き先を失う。
 ・共産圏諸国の資本主義化により、安価な労働力で製造が可能→資金効率が上がる
 ・おなじ製品をより少ない資金で作れるようになった→資金が行き場を失う。
 これにより、世界の資金は米不動産へ流れた。

金融機関の戦略
 ITバブル崩壊で設備投資が減少したため、金融機関の収益源としての住宅ローンの拡大が必須。

預金保険法は地域金融機関を救えない?

 政府は地域の中小金融機関などに公的資金を資本注入する新たな枠組みを整備する方針を固めました。
 10兆円規模の資金枠を用意するという構想です。
 
 サブプライムローンに端を発した欧米の金融危機による市場の混乱で、地域金融機関の健全性リスクが高まっています。銀行の業績修正発表も多く出てきており、景気悪化による貸倒引当金の積み増しのみならず、運用している保有有価証券の減損処理・リーマンブラザーズ債券の償却等で大幅減益、というのが多いです。

 信用組合や信用金庫については、それぞれの業界における中央金融機関による独自の資本注入制度がありますが、相次ぐ資本注入でそれも限界となりつつあるようです。

【日本経済新聞08.10.10より】
この結果、金融の安全網は預金保険法だけ。預保法では「国または地域の信用秩序に重大な支障が生じる可能性がある」と政府が判断すれば、公的資金による資本注入や一時国有化といった措置を講じ、預金を全額保護できる。
 ただ、預金残高や地域の主力産業への貸し出しが少ない地域金融機関は経営が悪化しても、こうした措置を使えない可能性がある。このため、政界や金融界などから懸念の声が高まっていた。



 資本注入は金融の安全網としての意義は大きいものの、逆に金融機関の健全性に対する風評リスクの発生もあるため、難しい問題です。
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